労働問題
残業代請求の基本 - 未払い残業代を取り戻すために知っておくべきこと
執筆: 山田 誠一(代表弁護士)
はじめに
「毎日長時間働いているのに、残業代が支払われていない」「固定残業代が含まれていると言われたが、実際の残業時間はそれを大幅に超えている」――このようなお悩みを抱えている方は少なくありません。
未払い残業代の請求は、労働者に認められた正当な権利です。この記事では、残業代請求の基本的な知識と手順について解説します。
残業代が発生する条件
労働基準法では、1日8時間・週40時間を超える労働に対して、割増賃金の支払いが義務付けられています。
- 時間外労働(法定外残業): 基本給の 25%以上 の割増
- 深夜労働(22時〜5時): 基本給の 25%以上 の割増
- 休日労働(法定休日): 基本給の 35%以上 の割増
これらが重複する場合(例: 休日の深夜労働)は、割増率が加算されます。
未払い残業代を請求するための証拠
残業代請求で最も重要なのは、実際に残業をしたことを証明する証拠です。以下のような資料が有効です。
- タイムカード・出退勤記録
- パソコンのログイン・ログオフ記録
- メールの送受信履歴
- 業務日報
- 同僚の証言
証拠がない場合でも、メモや手帳への記録が証拠として認められるケースもあります。日頃から労働時間の記録を残しておくことが重要です。
残業代請求の時効
残業代請求権の時効は、3年間です(2020年4月以降に発生した残業代について)。つまり、過去3年分の未払い残業代を遡って請求することができます。
時効が近づいている場合は、早めの行動が大切です。
請求の具体的な手順
- 証拠の収集: まず労働時間に関する証拠を集めます
- 残業代の計算: 基本給と割増率から未払い額を算出します
- 会社への請求: 内容証明郵便で未払い残業代を請求します
- 交渉: 会社が応じない場合、弁護士を通じて交渉します
- 労働審判・訴訟: 交渉で解決しない場合、法的手続きに移行します
まとめ
未払い残業代の請求は、労働者としての正当な権利の行使です。「今の会社との関係が悪くなるのでは」と躊躇される方も多いですが、退職後でも請求は可能です。
当事務所では、残業代請求に関する初回無料相談を受け付けております。お一人で悩まず、まずはお気軽にご相談ください。